偏向板の交換についてはHP200LXのサイトに優れたものがあり、そちらを参考にさせてもらった。基本的な所で通用する部分が多く、修理の上で役立つだろう。
手順としては液晶基板を枠から外し、二枚重ねのガラスの天面に貼られた偏向板を剥がし、さらに接着剤を除去する。
偏向板そのものは0.1mmほどのフィルムであり、ガラス面との間にカッターを差し込めば剥がすことができる。
その跡に残っている接着剤を除去するのだが、これが苦労する。硬化しているため、そのままでは綺麗に除去するのが難しい。
試行錯誤の結果、表面を軽く削り、そこを湿らせてこすり落とすという方法にたどり着く。ここでは除光液を使ったが、他の液体が望ましいかもしれない。
液晶は精密機器であるので不必要にぬらさないよう、ティッシュを液体に湿らせ軽く叩くように硬化した接着剤へ塗布する。
あとは軟化したところから指やヘラなどでこすり落とす。根気よく、さらにガラスやケーブルを痛めないよう慎重に行う。そうして綺麗なガラス面が現れたら完了。
交換用の偏向板であるが、ここでは接着剤なしの物を使った。どのように固定するかといえば、金属枠と同じ大きさに切り取り、それをはめ込み液晶そのもので固定した。
ここで使った偏向板は90度角で反転するようで、オリジナルの角度から直角に回転させるとMPC60のような反転画面になる。
以下はyoutubeにまとめたビデオであるが、その補足としてここに記した。